2011年12月24日土曜日

甲状腺の機能と分泌の仕組み

甲状腺の位置
喉頭から気管上部にかけて、左右両側及び前面に位置する蝶形の赤褐色をした器官。
「甲状軟骨」のすぐ下にあるのことが名前の由来である。 垂さは約20g。


甲状腺ホルモンとコントロールの仕組み

甲状腺ホルモンは血液中に分泌され、身体のすみずみに送られてるが、脳がコントロールにより濃度は常に一定範囲に保たれている。
脳の中心部の下垂体(かいすいたい)は、血液中の甲状腺ホルモン濃度が低くなると、甲状腺の活動を促すホルモン(甲状腺刺激ホルモン=TSH)を分泌。これが甲状腺細胞の細胞膜にある甲状腺刺激ホルモン受容体を刺激することで、甲状腺は貯えてある甲状腺ホルモンを分泌したり、血液中のヨードを取り込んで甲状腺ホルモンをつくる。

下垂体の作用は、さらに脳の視床下部がコントロールしており。この組織から分泌される甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)の刺激により、下垂体が甲状腺刺激ホルモンを放出するという仕組みである。

なお、甲状腺ホルモンの血中濃度が高くなり過ぎると、この一連の流れは止まり、甲状腺ホルモンの分泌も抑制される。


甲状腺ホルモン生理作用

①物質代謝の促進作用
全身の組織細胞を刺激して酸化作用をたかめる。このことから、物質代謝が活発になり、酸素消費が増加する。各種臓器の機能の代謝を高めるが、とりわけ心臓に影響が高く、体温が上昇する。


②発育成長を促進する作用

心身の発育や性的成熟を促す作用もある。子供の成長には欠かせない要素である。

③神経系の機能促進作用